お客様の声:クリニックから美容室へ。内外装のリノベーションで実現した自然素材が薫るサロン空間

当社では、東海3県を中心に店舗の設計・デザインを行っております。今回は、もともと独立したクリニックとして利用されていた建物を、まったく新しいコンセプトをもつ美容室としてリノベーションした事例をご紹介します。古い内外装を刷新し、自然素材を取り入れることで落ち着いた雰囲気に仕上げたこちらのプロジェクトについて、オーナー様へのインタビューを交えながらご紹介いたします。

目次

プロジェクト概要

  • 物件:独立店舗(元クリニック)
  • 目的:構造スケルトン化し、美容室として生まれ変わらせる
  • 主な改修内容:内装・外壁の取り替え、屋根の瓦は再利用、土間モルタルの再活用、自然素材(檜ベニヤ・木製サッシなど)の積極的導入
  • 期間:解体・確認を含め数ヶ月程度
  • 担当:当社(設計・デザイン)、地元工務店(施工)

もともと「病院っぽい雰囲気」が色濃く残っていた建物でしたが、屋根の瓦はまだ使用可能な状態だったことからコストバランスを考慮し、そのまま活かすことになりました。床下地や壁の状態を徹底的にチェックし、土間モルタルや屋根のように「使えるものは活かす」という方針で設計を進めた点が大きな特徴です。

オーナーインタビュー

ここからは、実際に新しいサロンを立ち上げたオーナー様にお話を伺います。リノベーションのきっかけや仕上がりへのご感想など、率直なお声をお届けします。

1. まず、この建物をリノベーションしようと思われたきっかけを教えてください。

オーナー:もともと美容師として長年働いていたんですが、いつか自分のお店を持ちたいという夢がありました。そんなとき、知人を通じて独立型のクリニックを手放す話を聞いたんです。立地も広さも、サロンにするには十分だったので「これはチャンスだ」と思いました。外観や内装はさすがに年季が入っていて医療施設らしさがありましたが、それを逆手に取ってイメージを大きく変えられるんじゃないかと期待が膨らんだんです。

2. リノベーションではどのようなテーマやコンセプトを大切にされましたか?

オーナー:一番こだわったのは「自然素材を活かして、落ち着きと温かみを感じられる空間にする」という点です。美容室って髪をキレイにするだけでなく、お客様がリフレッシュする場所でもあると思うんですよね。だからこそ、木やモルタル、植栽などを使いながら、ゆっくりくつろげるサロンにしたいと考えていました。

3. 実際の工事内容について、印象的だった点を教えてください。

オーナー:クリニック時代の壁や床を全部取っ払ってスケルトン状態にしたときは、「ここまでやるんだ!」と驚きました。同時に、老朽化した配管や断熱材をしっかり点検できたので安心感がありました。あと、屋根の瓦が思った以上に状態が良かったのは大きかったですね。コストも限られていたので、使えるところは残そうという提案をもらったときはホッとしました。結果的に外壁を塗り替え、瓦屋根を活かすことで新旧がバランスよく混ざり合って、上品な外観になったと思います。

4. 内装面でお気に入りのポイントがあれば教えてください。

オーナー:檜(ヒノキ)のベニヤを使った壁と、既存の土間モルタルの再塗装部分ですね。床に関しては、最初は全面フローリングにするつもりだったんですが、設計会社さんから「モルタルを塗り直して活かしても面白いですよ」と提案され、やってみたら大正解でした。無機質になりすぎるかなと思っていたんですが、木製サッシや檜ベニヤのあたたかみと絶妙にマッチしていて、意外と居心地の良い空間になりました。お客様からも「この壁、木の香りがして落ち着く!」と言われることが多いので嬉しいですね。

5. お客様からの反応はいかがですか?

オーナー:一番多いのは「ここ、もともとクリニックだったなんて信じられない!」という声ですね。外観もだいぶ変わったので、一見すると美容室らしく見えますし、中に入ると木の温もりとモルタルの組み合わせが独特で「本当に落ち着く」と皆さん驚かれます。美容室ってどうしても鏡張りや照明の明るさが際立つイメージがありますが、うちはナチュラルな素材感を強調することで“ホッとできる空気感”が出せたのかなと思います。

6. リノベーションを終えて、今の率直な感想をお聞かせください。

オーナー:本当にやってよかったです。正直、古い建物を全面改修するので不安はたくさんありました。でも、設計会社さんが「ここは予算を抑えられる」「ここは絶対にこだわったほうがいい」と、メリハリのある提案をしてくれたおかげで理想以上の空間が実現しました。お客様にも好評で、すでにリピーターさんが増えています。まるで“隠れ家”のようなサロンを目指していましたが、その方向性がうまく形になったと感じています。

当社がこだわったポイント

スケルトン化による自由なレイアウト

クリニック時代の区画をすべて撤去することで、配管や電気設備の老朽化をチェックでき、トラブルのリスクを最小限に抑えました。必要に応じて補強・交換を行い、長く安心して使えるように設計しています。

自然素材と既存を活かしたコスト調整

「屋根は瓦を残す」「床下地のモルタルを再活用する」など、使える部分は残し、納得のいく部分には予算をかけることでメリハリをつけました。その結果、檜ベニヤや木製サッシなど、どうしても妥協できないポイントを実現できています。

木製サッシや檜ベニヤによる温かみの演出

美容室は鏡や金属製の椅子など、どうしてもハードな素材が多くなりがちです。そこで、窓枠や壁材に自然素材を取り入れることで、やわらかな印象の空間へと導きました。お客様がリラックスできるのはもちろん、オーナー様ご自身も日々気持ちよく働ける環境を整えています。

まとめと今後の展望

今回のリノベーション事例では、古いクリニックを構造スケルトン化し、屋根の瓦など使える部分を存分に活かしながら自然素材を組み合わせることで、「新しさ」と「落ち着き」の両立を実現しました。オーナー様の「お客様がほっとできる空間をつくりたい」という想いを大切に、檜ベニヤや木製サッシ、モルタルの再塗装など、一つひとつの素材やディテールにこだわっています。

オープンから間もない段階にもかかわらず、「居心地の良さ」を求めて足を運ぶリピーターがすでに増えていると伺い、私たちも大変うれしく思います。今後、季節ごとのディスプレイやサービスの拡充によって、さらに魅力的なサロンへと成長されることでしょう。

当社では、今回のように「既存物件を生かしつつ、大胆にイメージを変える」リノベーションを多数手がけています。老朽化した部分のメンテナンスを含め、建物の持つ良さを引き出しながら、オーナー様のコンセプトを最大限に活かすことを得意としております。「新築では予算的に難しい」「現在の建物をどうにか再利用したい」という方でも、お気軽にご相談ください。

お問い合わせ

当社の導入事例にご興味をお持ちいただいた方は、下記よりお気軽にお問い合わせください。現地調査や初回のヒアリングを通じて、実現可能なプランを一緒に模索していきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。今回ご紹介したオーナー様のように、既存の建物をリノベーションして新しい価値を生み出すお手伝いを、これからも積極的に行ってまいります。皆様のお問い合わせを心よりお待ちしております。

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